あきよです。
フリーランスは「自由に働ける」という点で、多くの魅力があります。
自分のペースで、裁量を持って仕事を進められるのは醍醐味ですが、フリーランスでフルリモートという環境で働くと、従来の働き方とは違った課題にも直面します。
とくに、「非対面のコミュニケーション」の難しさは、テキストや画面越しのやり取りにおいて、意図を正確に伝える技術が必須です。
そこで私の救世主となったのが「PREP法」でした。
PREP法とは?
PREP法とは、以下の構造でメッセージを組み立てるコミュニケーション手法です。
シンプルですが、非対面のやりとりでもわかりやすく伝えられます。
「Point(結論)→ Reason(理由)→ Example(具体例)→ Point(結論の再提示)」
この流れを頭に入れておくだけで、クライアントに伝わる明瞭な文章がほぼ確実に作れます。
なぜフリーランスにPREP法が必要なのか
フリーランスにとって、PREP法は単なるテクニックではなく、案件獲得の生命線です。
なぜなら:
- オンライン商談では、対面より短時間で信頼を勝ち取る必要がある
- 伝えたいことが明確でないと、クライアントの心は簡単に離れていく
- 在宅ワークでは「言った・言わない」のトラブルを防ぐ明確さが重要
私自身、フリーランス初期は「丁寧に説明すれば伝わるはず」と思い込んでいましたが、結果は散々。
PREP法を使うようになると、自分の頭も情報も整理されるので、これもPREP法を使うメリットです。
PREP法の4つの要素を徹底解説
従来の「起承転結」や「5W1H」と比べ、PREP法の特徴は「結論→根拠→実例→結論」という明快さにあります。
相手の視点で考えると、PREP法の効果は明らか。
なぜこの流れが効果的なのか、PREP法の仕組みを見てみましょう。
Point(結論): 最初に知りたいことを伝える
相手は長い説明より、まず結論を求めています。「この会話の目的は〇〇です」と伝えましょう。
Reason(理由): 根拠を添えて説得力アップ
結論を聞いた相手は「なぜ?」と考えます。ここで「〜だから」と理由を示すと情報が整理されます。
Example(実例): 具体例で理解を深める
抽象的な説明より具体例が記憶に残ります。一例でも効果的ですが、3つ挙げるとさらに印象的です。
Point(結論の再確認): 最後にもう一度結論
締めくくりに結論を繰り返すことで、伝えたい内容が明確に記憶されます。
実践のコツ
PREP法は複雑な話も整理して伝えられる魔法の公式です。
話がまとまらないときは「まず結論は…」から話をスタートしてみましょう。
さらに話すときだけでなく、書く時もこの方法を実践できます。
私はライティングの添削をするのですが、PREP法の流れで1つの記事をまとめられていると、非常にわかりやすいんです。
シンプルですが、どんな場面でも応用できる強みがあります。
フリーランスの実務でPREP法を活用する場面
仕組みとコツをご理解いただいたところで、どのような場面でPREP法が活きるのか、実践的な視点でご紹介します。
ご自身の状況を思い浮かべながら、使えそうな場面でぜひ使ってみてくださいね。
クライアントへの提案書
提案は、フリーランスにとって命綱。
小さなことでも提案してくれるフリーランスに対して、クライアントは好意的です。
「こんなこと試してみたらどうですか?」といったことでも、PREP法は大いに役立ちます。
PREP法を使った提案書の例:
- Point:「会員さんの声を投稿することを提案します」
- Reason:「なぜなら、読者は生成AIに興味があり、学ぶ機会を探している人もいるからです」
- Example:「無料セミナーに参加したXの読者の平均割合は〇%です」
- Point:「会員さんの声は、リアルな体験共有と信頼構築ができるので、実施したいです」
見積もり・料金交渉の場面
フリーランスにとって避けて通れないのが料金交渉。
これが苦手で、つい安売りしてしまう方も多いのではないでしょうか。
私も時給アップの交渉をするときにPREP法が頭にあったので、希望する金額で、同じような仕事内容の事例をネットで集めたことがあります。
PREP法を使った料金提示の例:
- Point:「私の来月からの時給の適正価格は○○円です」
- Reason:「なぜなら、○○と△△を達成し、投稿が◻︎◻︎になったからです」
- Example:「同類の仕事の料金設定は○○円が標準です(例を示す)」
- Point:「このような価値提供に対する適正価格は○○円です」
この構成で伝えて、時給200円アップを実現しました。
トラブル対応とクレーム処理
仕事にクレームはつきもの。
クレーム対応は避けられません。
さらにリモートだと、対面よりも情報量が少ないために明確な対応ができないと、相手を不安に感じさせます。
PREP法でのクレーム対応:
- 結論から:「○○日までにレイアウトの修正対応いたします」
- 理由:「ご指摘の○○の表示の崩れは、確かに重要な問題点です」
- 具体例:「解決策として、フォントとフォームの箇所を修正します」
- 結論再確認:「○○日までの修正版をお届けします」
クライアント信頼構築において、問題解決能力は最重要事項。
PREP法を使うと、感情的になりがちなトラブル対応が冷静かつ建設的に進みます。
他にも、自己PRやポートフォリオ作成、分析結果に対する考察など、さまざまな場面で活用できますよ。
私の実体験
私自身、大げさな成功体験はありませんが、手応えを感じています。
簡単に文章の整理ができるという点が、大きな理由です。
4つのポイントに文章を当てはめれば、それなりの文章ができます。
さらに、クライアントからの反応にも変化がありました。
新しいライターさんとやりとりするとき、PREP法を意識したときと、していないときの相手への伝わり方が異なります。
例1:
この1文目は、最後まで読者が読みたいと思えるか?意識して書き直してください。
例2:
P:この1文目は、最後まで読者が読みたいと思えるか?意識して書き直してください。
R:読者が文章に惹きつけられるかどうかは、最初の一文で決まることが多いからです。
E:例えば「フリーランスで月収30万円から100万円に変わった秘訣」と「フリーランス向け情報」という書き出しを比較してみましょう。
P:読者の興味を引く、書き出しになるように修正をお願いします。
この場合、例2の方が相手に
「なぜ修正しなければならないのか?」
「どう修正すればいいのか?」
を理解してもらいやすいのは、一目瞭然でしょう。
(少し理屈っぽいかもしれませんが…)
難しく考える必要はなく、理由や具体例を入れるという小さな工夫から始めてみると使いやすいでしょう。
まとめ:PREP法で変わるフリーランスのコミュニケーション力
結論から伝え、理由を添え、具体例で理解を深め、再度結論で締めくくる ー このシンプルな流れが、あなたのコミュニケーションをグンと引き上げます。
クライアントへの提案、料金交渉、トラブル対応など、あらゆる場面で説得力が格段に向上するでしょう。
明日からできるアクションプランとして、まずはメールをPREP法で作成してみることをお勧めします。
作成が難しければ、自分が書いた文章をAIに「PREP法で書き直して」と伝えれば、一瞬で清書してくれます。
シンプルで伝わりやすい文章に変わるはずです。
そうなると、クライアントとのやりとりも、さらにスムーズになるでしょう。