「@grok ファクトチェック」
X(旧Twitter)でこんなリプライを見かけたことありませんか?
実は今、このGrok(グロック)というXの生成AIのことなんです。
「ChatGPTは知っているけれど、Grokって何?」
と思っている方も多いはず。
実はGrokには、他のAIにはないユニークな機能がたくさんあります。
そこでこの記事では、Grokの正体から使い方、料金まで、初心者の方でも分かるように全部解説します。
読み終わる頃には、きっとあなたも試してみたくなっているはずです。
Grokとは?2025年最新の基本解説

主なポイント:
- Grokって一体何?
- Grokは他のAIとは何が違うの?
まずはGrokの概要を見てみましょう。
一体どんなAIなのか?他のAIと何が違うのか?をわかりやすく解説します。
Grokって一体何?
Grok(グロック)は、イーロン・マスクが設立したxAI社が開発したAIアシスタントです。
名前の由来は、SF小説『異星の客』に登場する「直感的に完全に理解する」という意味の造語から来ています。
現在は無料で最新モデルのGrok 3が利用可能(2025年5月時点)で、誰でも最先端のAI技術を体験できます。
Grokは他のAIとは何が違うの?
Grokが他のAIと決定的に違うのは、以下の3つのポイントです。
リアルタイム情報へのアクセス
GrokはXと連携しており、リアルタイムの情報にアクセスできます。
ChatGPTなどの他のAIがWeb上のデータに基づいて回答するのに対し、GrokはX上で「今、まさに起きていること」を教えてくれるのです。
これにより、最新のニュースやトレンドを即座に把握できます。
ユーモアと反骨精神
Grokは、ユーモアと皮肉を交えた独特な個性を持っています。
他のAIが避けがちなセンシティブな質問にも、中立的な立場で情報を提供するのが特徴。
「ときには反抗的な態度をとることもある」と公式で紹介されているように、型にはまらない自由な発想で回答してくれるのは魅力です。
Aurora画像生成機能
Grokには「Aurora」という画像生成機能が搭載されています。
他の画像生成AIが苦手とする「文字やロゴの正確な描写」「複雑な構造物の再現」が得意。
さらに既存の画像を直接編集できるマルチモーダル機能も備えています。
MidjourneyやDALL-Eとは異なり、X上で直接利用でき、無料ユーザーでも制限付きで高品質な画像生成が可能です。
これらの特徴により、Grokは単なる「質問応答AI」を超えた、独自の価値を持つAIアシスタントだといえるでしょう。
Grokの始め方と独自機能の使い方

主なポイント:
- Grokを使い始める方法
- Grok独自の機能①:Think機能で思考過程を見る
- Grok独自の機能②:DeepSearch・DeeperSearchで高度な調査
Grokの魅力が分かったところで、実際に使ってみましょう。
始め方から、Grokならではの独自機能まで詳しく解説します。
Grokを使い始める方法
Grokを始めるのに、特別なソフトをダウンロードする必要もありません。
Xアカウントから利用する場合 まずはXアカウントを作成し、ログイン。
Xのメニューから「Grok」を選択するだけで、すぐに利用開始できます。
スマートフォンアプリでも、Webブラウザでも同様に使えます。
専用サイトから利用する場合は、grok.comからも利用可能です。
ChatGPTのようなインターフェースで利用でき、Xを使わない方でも、こちらから気軽にアクセスできます。
Grok独自の機能①:Think機能で思考過程を見る
Grokの特徴的な機能の一つが、AIの思考過程を可視化するThink機能です。
Think機能では、AIが時間をかけて推論し、その思考過程を可視化してくれます。
Grokは「なぜその答えに至ったのか」を段階的に見せてくれるため、AIの判断根拠を完全に理解できます。
さらにThink機能は数学、科学、コーディングの際に特に威力を発揮します。
複雑な計算問題では途中の計算式をすべて表示し、プログラミングでは論理構成を一つずつ説明してくれます。
学習目的や専門的な作業での利用に最適ですね。
Grok独自の機能②:DeepSearch・DeeperSearchで高度な調査
Grokのもう一つの特徴的な機能が、この高度なリサーチ機能です。
他の生成AIでは「Deep Research」と呼ばれている機能ですが、AIがさまざまなWeb上の情報をリサーチして、まとめてくれます。
さらに参考にした文献もワンクリックで見られる仕様です。
実はGrokには2種類の高度リサーチをして、日本語でまとめを出力できる機能があります。
DeepSearch
スピード重視の包括調査で30秒〜1分30秒で詳細な調査レポートを生成。
複数のWebサイトとXの投稿から情報を収集し、矛盾する情報も整理して分かりやすいレポート形式で提示。
日常的な情報収集や急ぎの調査に最適です。
2030年の生成AI業界について市場予測させたら、市場の規模や技術動向、日本特有のトレンド、課題を解説。
比較的コンパクトにまとまっており、Xの投稿も情報源として活用していました。
DeeperSearch
DeeperSearchはより専門性重視の深い情報を調査します。
PubMedなどの学術データベースも参照し、DeepSearchの約20件に対して40件程度のより多くのソースから情報を収集。
時間は2分程度長くかかりますが、専門的で信頼性の高い調査結果が得られます。
こちらにも2030年の生成AI業界を予測させたら、市場規模、技術、応用分野、経済的影響、規制、競争環境、日本市場など、より多角的かつ詳細な分析を実施。
グローバル市場と日本市場の双方についても深く掘り下げており、網羅性の高い調査結果を出してくれました。
もし日本語で書かれている情報からのみ情報を取得したければ、質問の最後に以下のプロンプトを追加しましょう。
そうすると、日本語の情報源を優先的に参照できるという技もあります。
Deep Researchについては、6つのAIツールに搭載されたそれぞれのリサーチ機能を徹底比較しました。
とくにリサーチ業務で忙しくしている方には必見の記事です。
Deep Researchで情報収集が変わる!6ツールを徹底比較
Grokの料金と導入時の注意点

主なポイント:
- Grokの料金体系
- 使用前に知っておきたい注意点
- ChatGPTとの使い分け方
Grokの概要を理解したところで、料金体系や使用する前に知っておきたい注意点を確認しましょう。
Grokの料金体系
Grokの料金プランは以下の通りです。(2025年5月)
無料 | Grokの基本機能を制限付きで利用可能(1日数回までなどの制限あり) |
---|---|
ベーシック | 月額368円。Grokの基本機能を制限付きで利用可能(1日数回までなどの制限あり) |
プレミアム | 月額980円。Grokの利用制限引き上げされる。 |
Xプレミアムプラス | 月額6,080円。Grokの利用上限は最高レベルで、新機能もいち早く利用可能。 |
Super Grok | 月額約4,500円。Grok専用プランで、Grokの機能のみを無制限利用。 |
現在は、最新モデルのGrok 3を含めてThink機能や、DeepSearchの高性能な機能が無料で体験できます。
※ただし、無料プランには回数制限があります。
Xをビジネスで活用している方はプレミアム以上、Grokのみを使いたい方はSuper Grokを選択するとよいでしょう。
使用前に知っておくべき注意点
Grokを安全かつ効果的に利用するため、以下の点に注意しましょう。
AIの限界を理解する
AIにはハルシネーション(誤情報生成)のリスクは付きものですが、Grokも同様です。
Grok 3 の前モデル、Grok 2で約1.9%の頻度で発生すると報告されています。
Think機能で思考過程が見えたとしても、あくまでGrokが収集してまとめた情報。
情報源が不正確であったり、Grokの解釈で間違った結論に至る可能性もあります。
重要な判断には、必ず人間の目で他の信頼できる情報源との照合が必要です。
プライバシーの保護
個人情報や機密情報は入力しないようにしましょう。
Grokは対話内容を学習データとして活用する可能性があり、パスワードや住所、電話番号などの機密情報を入力すると、外部に漏れるリスクがあります。
過度な依存は禁物
Grokの@grok(Grokにメンションして、Grokから回答を得る機能)や、Deep Searchなどは便利ですが、過度な信頼は危険。
「AIが言うから大丈夫」とせず、Grokの回答はあくまで判断材料の一つとして活用し、事実確認をする習慣をつけることが大事です。
ChatGPTとの使い分け方
今までもChatGPTなどの他の生成AIを使用してきた方もいらっしゃるでしょう。
GrokとChatGPTなどはそれぞれ得意分野が異なるため、用途に応じて使い分けるのが賢い活用法です。
今回、GrokとChatGPTと比較してみました。
Grokが得意な場面
- リアルタイム情報の収集(最新ニュース、トレンド分析)
- X連携を活かした情報調査
- カジュアルでユーモアのある会話
- 写真のようにリアルな画像生成(Aurora機能)
ChatGPTが得意な場面
- 論理的で構造化された長文作成
- 学習用の解説文や手順書の作成
- フォーマルなビジネス文書の作成
- 一般的なプログラミングサポート
たとえば、それぞれを以下のように使い分けできるでしょう。
情報収集:GrokのDeepSearchで最新トレンドをチェック
資料作成:ChatGPTで論理的な文章を作成
両方のAIの強みを活かすことで、作業効率を大幅に向上させられます。
実際にGrokを活用してみよう

主なポイント:
- 初心者におすすめの使い方
- 最新情報を掲載した投稿収集
- SNS運用の戦略立案
Grokの基本を理解いただいたところで、実際にどのように活用すればよいのかを具体的に見ていきましょう。初心者でもすぐに試せる使い方から、効果的な活用のコツまで紹介します。
初心者におすすめの使い方
のような質問は、複雑な話題を分かりやすく理解したい時に便利です。
専門用語が多い記事や難しいニュースを、Grokに噛み砕いて説明してもらうことで、理解が深まります。
他にもGrokの特徴でもあるユーモアを活かした回答を楽しみたい場合。
「ユーモアモードでお願いします」とプロンプトに明記することで有効にでき、堅い話題でも親しみやすい表現で回答してくれます。
と質問すれば、難しい経済用語もおもしろい例え話や軽快な文体で教えてくれるでしょう。
最新情報を掲載した投稿収集
Grokは「最新情報を掲載したX投稿を集める」のも得意です。
特定のキーワードやトピックについて、リアルタイムでX上の投稿を収集し、まとめて提示してくれます。
と依頼すると、以下のような形式で整理された情報が得られます:
- 投稿者のアカウント名
- 投稿日時
- 投稿の内容要約
- 重要な引用部分
- 関連するポスト集
この機能を使えば、新しいツールやサービスの最新動向、業界のトレンド、競合他社の動きなどをスピード感を持って把握できます。
従来のように、手動で検索して個別の投稿を確認する手間が省けますね。
SNS運用の戦略立案
Grokは自分や競合のXアカウント分析にも活用できます。
と質問すれば、投稿内容や投稿時間の改善案を提案してくれます。
X上のデータにアクセスできる、Grokならではの活用法です。
まとめ
この記事では、XのAIアシスタント「Grok」の基本機能から実践的な活用法まで詳しく解説しました。
GrokはChatGPTなどの他のAIとは異なり、リアルタイムでX上の情報にアクセスできる点が最大の強みです。
他にもThink機能による思考過程の可視化、DeepSearchによる高度な調査機能、Aurora画像生成など、独自の機能も充実しています。
とくに、最新トレンドの把握や情報収集、SNS運用の戦略立案など、ビジネスシーンでの活用価値は高く、心強いパートナーになるでしょう。
現在は無料プランでも基本機能を体験できるため、まずは気軽に試してみることをおすすめします。
「@grok」でメンションするだけで簡単に始められるので、ぜひ使ってみてくださいね。